Vol.17普段の生活を論理的思考で考えてみよう!

本日は、鹿児島第一中学校で授業でした。

前回の授業で簡単なプログラミングを行い、「順次処理」「反復処理」「条件分岐」をゲームを通して体験してもらったので、今回はちょっと離れて考え方を一緒に学んでもらいました。
子ども達と普段の生活を論理的思考=プログラミング思考で考えるという授業をやりました。

論理的思考とは、論理的思考(ロジカルシンキング)とは、直感的・感覚的に物事を決めるのではなく、論理で物事を理解する考え方です。 物事を「結論」と「根拠」に分けて、どのようにつながるのか(あるいはつながらないのか)、筋道を立てて考える。というのが論理的思考と言われています。

自分の普段の生活をフローチャート化してみる

なかなか論理的思考と言っても難しいので、今回のお題では「起きてから学校生活が始まるまで」をフローチャート化してまずは自分の普段の行動を考えてもらいました。

普段朝起きてからやっている「行動」をすべてピックアップしてもらい、行動を見つめなおしてもらい

普段どんな順番でその「行動」をしているかを並べてもらいます。
以外と普段無意識でしていることだったりするので、あれ?何してるかな?と考えちゃう生徒もいました(笑)

ここから「条件分岐」や「反復処理」を考えてみる

行動の流れができたら、次は「条件分岐」などを考えてもらいます。
例えば「二度寝してる人?」と聞いたら手を上げる生徒たちも大半いたんですが、その人たちに「二度寝のタイムリミットは何時?」と聞き、それぞれが二度寝していい時間までに起きたら(例:起床>=6:30など)条件によって行動が変わるところを追加してもらう作業をしました。

他にも通勤方法がそれぞれなので「天気が雨だと通勤方法が変わる人」や「朝ごはんがパンかご飯で変わる人」など、それぞれの条件で変わる行動を考えてもらい追加していく作業をしていきました。

一通りの行動から効率よくできるところや改善はないかを見る

フローチャートが出来上がったら、この一連の流れの行動で無駄なことしてないか、行動の順番を変えた方がいいところはないか?追加するところはないか?などを考えてもらいました。
例えば、制服着てから朝ご飯たべるとたまにこぼして制服を汚してしまうことがあるという生徒さんもいて、
「じゃぁ朝ごはん食べてから制服着替える?」「朝ごはん食べるときにエプロンをする?」など行動の改善を考えていきます。

フローチャートで論理的思考を養う

フローチャートを考えると論理的思考を養うのに非常に効果的です。

  1. 手順の明確化ができる
    • プロセスを視覚的に表現するため、各ステップが明確になります。これにより、手順を順序立てて考える習慣がつきます。
  2. 条件分岐の理解ができる
    • 「もし~ならば」という条件分岐が含まれることが多く、状況に応じた異なる処理を考えることで、論理的な判断力が養われます。
  3. 問題解決能力の向上につながる
    • 問題を解決するためのステップを細分化し、それぞれのステップを論理的に整理することで、問題解決能力が向上します。
  4. 全体像の把握ができる
    • プロセス全体を一目で把握できるため、部分的な問題ではなく、全体の流れを考える力がつきます。
  5. エラーの発見ができる
    • 作成する過程で、プロセスのどこにエラーが発生する可能性があるかを予測しやすくなり、論理的なエラーの発見と修正がしやすくなります。

私自身もプログラマー新人だったころ、よく当時の社長や先輩たちに「フローチャートを書いてまずは理解してみなさい」とよく言われました(笑)
最初はなかなか難しいですが、この考えをすることで物事の整理や急に何か問題が起こったときの解決方法などをすぐ見つけることができたりしたのでとても役に立つスキルだと思います。

今回は学校に行くまでのフローチャートを考えてみましたが、他にも「宿題をするフローチャート」「スーパーでお買い物をするフローチャート」「友だちと遊ぶ計画を立てるフローチャート」など身近な行動をフローチャート化できます。
論理的思考を鍛えるためにも親子でこういう遊びをしてみてもいいかもです。

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